introduction

イントロダクション

まさにエポックメイキングな
チャレンジでした。

MS & ADグループがシリコンバレーで最先端を走る
天候予測モデルを有するスタートアップと前例のないビジネスを創り上げました。
そこに込められた挑戦と志を紹介します。

浦嶋 裕子

2008年入社
サステイナビリティ推進室 課長

“人の将来を守る”
という本質的な役割。

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秦さんたちと一緒に行ったブレーンストーミングのことは、よく覚えています。
「こんな面白いスタートアップに投資できたんだから今までにないビジネスを考えましょうよ」と、盛り上がったものでした。

私自身、Jupiter社の話を耳にしたときは反射的に「面白い!」と思いました。全世界どこでも90メートル四方のメッシュで自然災害リスクを分析できるなんて、まさに画期的。気候変動のリスクは、きちんと定量化できてこそ正しく認識できるし、対策も可能になります。漠然としたリスクでは漠然とした不安が煽られるだけ。数値によって可視化することでリスクを正しく受け止め、よりレジリエントな経営戦略の立案などの対応を打てるのです。

日経新聞の記事は2020年7月7日に掲載されたものですが、記事をきっかけにTCFDという言葉はもちろん、その認識も一気に広がっていったと感じており、まさしく社会に一石を投じ、時代に足跡を刻めたと感じています。

異常気象そのものは避けられませんが、リスクを明確にすることでその曝露は減らすことができ、防災・減害につながります。それは“人の将来を守る”という保険会社の本質的な役割に通じるのではないでしょうか。

Jupiter社のCEOは、続けて寺崎に面会。寺崎は、顧客の持続可能な企業経営を支えるリスクマネジメントを支援する立場で、気候変動リスクへの対応に日々取り組んでいます。先に述べたTCFDは、企業の財務諸表に気候変動リスクを織り込む活動であり、日本では2020年9月16日時点で303社が賛同の意を示しています。ただ、こうした企業たちにとっても、気候変動リスクを財務諸表にも反映させることは難しいはずです。寺崎は、持続可能な企業経営を支えるうえでも、Jupiter社と提携した新たなサービス開発に強い意欲を見せました。