現在の仕事内容を教えてください。

MS＆ADベンチャーズは、未来の保険会社の姿を創ることに挑戦し、MS&ADグループの持続的な成⻑に貢献することをミッションとしてシリコンバレーに設立したコーポレートベンチャーキャピタル（CVC）です。様々なイノベーションを起こしている海外スタートアップ企業に投資をしたり、グループのイノベーション活動を推進するための事業開発を行ったりしています。その中で私は、主に後者を担当し、当社グループにおけるDXを通じた既存業務の高度化や、新規事業の創出を推進しています。
新規事業を生み出すために、投資先であるか否かを問わずできる限り多くのスタートアップと情報交換を行ったり、様々なイベント参加を通じたネットワーキング活動をしたり、グループ会社の経営課題の磨き上げを行ったりと、活動は多岐にわたります。

プロジェクトや普段の仕事で成長した点を教えてください。

新規事業に携わることで、未経験のことでも前向きに挑戦していくマインドが身についたように感じます。シリコンバレーでは、成功に向けてトライアンドエラーを高速にできる限り多く行うべきという考えが広く浸透しており「早く失敗することが正義」といわれることもあります。まずは挑戦してみて、駄目だったらすぐに次の挑戦へ。失敗を恥じるのではなく、そこから得られる教訓や経験を活そうとするマインドは、今後のキャリアにも活かせると感じています。
語学力に関してはまだまだ成長途上ですが、現地でいろいろな人と会話を重ねる中で、コミュニケーションスキルが自然と高まっているのを実感します。

今まで利用した社内制度はありますか？

2023年に「MSBU制度」を利用して、MS＆ADベンチャーズに赴任しました。シリコンバレーで最先端のIT技術やビジネスモデルを学びたいと思ったのが、本制度を利用したきっかけです。これまで携わってきた事業部では、開発現場に近いところで様々なシステムの構築や企画、海外拠点のITガバナンス強化に努めてきました。情報セキュリティやリスク管理を強化する「守りのIT」だけではなく、持続的な成長と競争優位性を確保する「攻めのIT」を学びたいと思っていたので、本制度は自分にぴったりでした。

現在向き合っていることについて教えてください。

技術のトレンドは日々変わっていくので、最先端のテクノロジーに追いつくのは非常に難しいと感じています。現状をベースに考えているだけでは不十分で、社会の未来も想定しながら新しい領域に飛び込む勇気が必要です。
また、私たちは常に先進的なソリューションを探し求めていますが、なぜ当社でそれらを取り入れていくのかといった意義や目的も非常に大切にしています。現地の駐在員やスタッフと一緒に、この点をしっかりと議論し言語化することを心掛けています。

三井住友海上で挑戦したいことはありますか？

MS＆ADベンチャーズでの経験を活かして、引き続き新規事業や新規サービスの開発に挑戦していきたいです。Web3や生成AIなど最先端の技術を保険会社が活用するとどうなるのかなど、やってみたいことはいろいろあります。
また、当社のグループ会社が提供しているリスクマネジメントサービスはスタートアップの最新技術との親和性が高いので、協業を通じたより高度なサービス開発にも挑戦したいです。

学生のみなさんへメッセージをお願いします。

どんなにITが発達しても、仕事はやはり人と人とのコミュニケーションで成り立っています。私が現在携わっている海外スタートアップへの投資および事業開発業務でも、技術も大切なのですが、なによりも起業家がどんな人なのか、どんなメンバーとどんなチームを作っているのかを重視しています。
就職活動もきっと同じで、どんな人と働きたいのかは非常に重要な観点になってくるはずです。様々な会社に足を運び、どのような人がいるのかを自分の目で見て、感じ取ってみてください。質問できる機会があるならば、遠慮せず聞きたいことをぶつけてみるのが良いと思います。その一つ一つの積み重ねが、自分が心から働きたいと思える会社に出会うきっかけになると思います。